書をベースに日本の伝統文化を再構築し、絵や立体造形などの手法も用いて新しい表現をしている書 家・芸術家の紫舟が、初のNFT作品を発表します。(発表日:2022 年 3 月 7 日)
出品するのは、作品の“消失”。

コロナ禍で描いた「地獄絵図~四連作」という 15 メートルに及ぶ作品を燃やし尽くすことで、コロナの猛威の鎮静と、現在で起きている地獄絵図と化すような事柄の終息、人の心の平安を願う。
NFT化するのは、この世から消え去った作品の画像。

コロナ禍、紫舟はアトリエを一時閉鎖し精力的に続けてきた制作を止めた。そして再び制作に着手した テーマが「地獄」だった。紫舟は「地獄」を描く心情をこのように語っている。

“未知なるウイルス“は、世界中の人を、「死」に直面させた。 命あるものはみな生まれては死ぬ。新しいものは古くなる。形あるものは朽ちる。それらが自然の摂理 と知りながら、死への恐怖は尽きない。生きゆくわたしたちの先にある死への恐怖が無知からくるもの であれば、その不安から解放されるには「何のために人は死ぬのか?」を知り考えることだと悟った。

「生きることに目的がある」ように「死ぬことにも目的」があるはず。 「人間とは?」「何のために死ぬのか?」その問いと、「命」と対峙する作品を制作する。

天平時代に、聖武天皇や僧侶たちが大仏建立に至った行動は「祈り」。 平安を失った人の心や行いを落ち着せ、死への恐怖を和らげる祈りの力は、アートにはある。”


地獄絵は、仏教への帰依を促すために平安時代から描かれてきた。一方、紫舟の「地獄絵図」は、個 人の存在を、個人の生という一回性から解き、より大きな繋がりの中で見つめなおすために描き上げた。 その「地獄絵図」の画像のみが残り NFT 上のデジタル作品となることで、作品そのものも物質性から 解放され、鑑賞される場所の制限や、破損の恐れから自由になる。
 個人の生を一回性から解き放つことを願って描いた「地獄絵図」を作家本人が消失させることは、「世 界でいままさに起きている地獄の消失」と、人々が人間の必滅の摂理と向き合って自身の存在をとらえ 直すことを願う究極の祈りである。作品の焼失を経て同様の祈りの行為は再現不可能となり、一方で祈 りそのものは NFT 作品が所有される限り時空を超えるものとなる。

なお、本作品の消失前に国内での展示を予定しています。 ※作品のNFTのドロップ時期は後日発表いたします。


紫舟(シシュー) 書家/芸術家/大阪芸術大学教授

日本の伝統文化である「書」を、絵、彫刻、メディアアートへと昇華 させ、日本の思想や文化を世界に発信。
海外では、フランス・ルーヴル美術館地下会場での SNBA 展にて書 画で金賞、彫刻で最高位金賞を日本人初のダブル受賞し、「北斎は立体 を平面に、紫舟は平面を立体にした」と評される。イタリア・ミラノ 国際博覧会日本館のエントランス展示を手掛け、金賞を受賞。
日本では、天皇皇后両陛下(現、上皇上皇后両陛下)が『紫舟展』 に行幸啓される。NHK 大河ドラマ『龍馬伝』や『美の壺』、伊勢神宮
『祝御遷宮』、明治神宮『明治神宮鎮座百年祭』。
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