この度、玄武書房は、新刊「万葉の鴨 ~異界との交流・相愛・心情を託す~」を2023年9月7日  に発売しました。
古くから日本人に愛される『万葉集』に登場する鳥に注目した歌集の解説を、著者の撮影した写真と共にお届けします。

『万葉の鴨 ~異界との交流・相愛・心情を託す~』


■書籍タイトル
万葉の鴨 ~異界との交流・相愛・心情を託す~
著者:坂田修治
2023年9月7日  、全国販売開始
<本文と画像>
https://genbu-shobo.com/pr20230907/

■「万葉の鴨 ~異界との交流・相愛・心情を託す~」について

日本人に親しまれてきた『万葉集』には、約4500首(短歌・長歌・旋頭歌・仏足石歌)が収録されています。
そのなかには、鳥が主役ないし脇役として登場する歌が500~600首ほど存在します。

本書では、鳥の中でも「鴨」をピックアップして、歌に込められた想いを考察していきます。
ひとつにポイントを絞った新しい視点から、万葉集の新たな楽しみ方が見えてくるかもしれません。

万葉の時代を生きた人たちの様々な想いを紐解くことで、今を生きる我々の感情の動きや差異または一致なども感じ取れます。
古きを学び新しきを知る、まさに万葉集が永く愛されてきた所以に思います。

また書籍内には数多くの「鳥(かも)の写真」を収録しています。
バードウォッチングと野鳥の撮影に慣れ親しんできた著者の写真と共に、新しい視点からの『万葉集』と『鴨』の世界をお楽しみください。

<目次>

Ⅰ 古代人の死生観と鴨(鳥) ~異界との交流~
1.人間の霊魂の象徴としての鳥
2.挽歌 彼岸と此岸を行き来する鳥
3.鳥を通して死者の魂と交流する
4.死者の魂を運ぶ

Ⅱ 古代人の恋愛観と鴨 ~相愛の象徴~
1.鴨は相愛の鳥
2.妻と別れた寂しさを謳う
3.鴨が音に妹を想う
4.鴨の羽音に会えないもどかしさを謳う
5.心をつなぐ恋の鳥
6.はやる恋心をたかべに託す
7.長く潜る鴨の息を嘆きのため息に喩える
8.鴨の浮き寝に恋の不安を謳う
9.新緑の鴨の羽色とおぼつかない恋心
10.相愛の鳥・鴨に託して自らの心情を表現する
11.群れ騒ぐ鴨 あぢと一途な恋心
12.あぢ群(むら)と秘めたる恋
13.鴨の歩き方を拙い女性の口説き方に喩える

Ⅲ 鴨に心情を託す
1.冬の夕暮れの寂しさを謳う
2.鴨の羽切りと孤独な心
3.鴨の浮き寝に航海の不安を謳う
4.雅(みやび)な鳥 鴛鴦
5.鳥に対する優しいまなざし
6.鴨の鳴き声と幽玄美の世界
7.鴨と古都の寂寥
8.鴨の羽色と青
9.鴨(水鳥)の飛び立ちを防人の出立に喩える

■著者:坂田修治
昭和31年(1956年)熊本市生まれ。昭和57年(1982年)九州大学医学部卒業、脳神経外科教室に入局。大学院では臨床神経生理学教室で痛みや運動の病態生理学を研究。長らく第一線の病院で脳神経外科医療に従事、平成31年(2019年)脳神経外科医を引退を機に、日本野鳥の会に入会。若い頃から興味があったバードウォッチングと野鳥撮影を開始。同時期に、以前から時々ひもといていた万葉集を愛読するようになる。

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