カナダ・オンタリオ州政府は、VFXやバーチャル・リアリティ、3D変換の分野で世界トップレベルの米レジェンド3D社 (Legend 3D, Inc.本社:米ロサンゼルス) が、トロントにあるスタジオを中心にカナダにおける事業を拡大する計画を支援するため、最大310万カナダドル(約2.7億円)の助成を行うことを発表しました。


レジェンド3Dは、この計画に2,700万カナダドル(約23.7億円)以上を投資し、オンタリオ州政府の助成と合わせた投資総額は約3,100万カナダドル(約27億円)に上ります。この投資によって、同社はトロント市とその周辺地域のいわゆる「グレーター・トロント・エリア」で展開する複数の事業を1つのオフィスに統合する予定で2021年の完成を目指しています。


レジェンド3Dはトロントで271人を新規に雇用し、現在雇用している280人と合わせて少なくとも551人を雇用することになります。551人の従業員の大多数は、映画撮影後の編集作業である「ポスト・プロダクション」や特殊効果(SFX)、通常の2D映画の3Dへの変換やソフトウェアの研究開発などに従事する計画です。これによって、レジェンド3Dのグローバル競争力がさらに強化されると期待されます。


米カリフォルニア州ロサンゼルスに本社を置くレジェンド3Dは映画のビジュアル・エフェクツ(VFX)やバーチャル・リアリティの分野での世界トップ企業の一つで、ソニー・ピクチャーズやワーナー・ブラザーズ、パラマウント・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズなど有名な映画会社が同社のクライエントです。


同社が手掛けたハリウッドの超大作には、現在日本で上映中の『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017年)他、ハリーポッターシリーズの『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016年)、新『ゴーストバスターズ』(2016年)、『ドクター・ストレンジ』(2016年)、『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)など数多くの人気作品が含まれています。

コメント

ブラッド・デュグイッド オンタリオ州経済開発・成長省大臣
「レジェンド3D社のオンタリオ州における事業拡大計画に大きな期待を寄せています。同社の投資は、わが州のすばらしい人材、ダイナミックなビジネス環境、力強いイノベーションの産業体系を基盤としたものです。我々オンタリオ州政府はこのような戦略的パートナーシップの締結ににより、同州のデジタル・メディア産業が引き続き、グローバルな競争力を維持することができると期待するものです」

エイダン・フォーリー レジェンド3D最高経営責任者(CEO)
「グローバル事業を拡大する中で、オンタリオ州政府と協力できることを大変喜ばしく思います。同州の高レベルのクリエイティブな人材や世界トップレベルのインフラストラクチャー、最先端のデジタル・メディア・映画テレビ部門を考えれば、わが社の継続的な発展のためには、オンタリオ州こそベストの選択と言っても過言ではありません」


関連情報

 レジェンド3D (http://legend3d.com/)は米カリフォルニア州ロサンゼルスに本社を置くバーチャル・リアリティ、ビジュアル・エフェクツ(VFX)、3D変換の会社です。ハリウッドの大手映画スタジオや世界の広告代理店の映画、コマーシャル、コンサート、ミュージック・ビデオなどのさまざまの企画にサービスを提供します。同社が手掛けた作品の中には、ほかにも、『スーサイド・スクワッド』(2016年)、『トランスフォーマー』(2007年)など多くのハリウッド超大作映画が含まれています。(作品一覧:http://legend3d.com/3d/ クライエント一覧:http://legend3d.com/clients/

 オンタリオ州は同州のデジタル・メディア、ハイテク産業の強化のために、2016年末に、映像の3D 変換のトップ企業、米ステレオD社のトロントにおけるデジタル・メディア事業の拡大を支援して、最大450万カナダドル(約4億円)の助成を行っています。ステレオD社は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『スタートレックBeyond』などのハリウッド映画を3 D変換で知られています。


■オンタリオ州について
オンタリオ州はカナダ経済の中心地となっており、カナダ全体のGDPの37%、人口の39%、カナダの輸出品の38%がオンタリオ州に集中しています。オンタリオ州のビジネス環境は世界で成功するために設計されており、北米で効率のよい、国際貿易と投資の中心となっています。多文化の労働力、合理的な規則、低リスクの投資環境、競争力のあるビジネスコスト等多くの事柄が保証されています。

世界の主要企業がこれまでにオンタリオ州で事業を設立または、拡大を行ってきました。それらの企業の分野は、自動車、航空宇宙産業、ライフサイエンス、バイオテック、金融、鉱業など多岐にわたります。約200社の日系企業も、オンタリオ州に投資しており、ホンダ、トヨタ、日産、三菱重工業、カプコン、コーエイ、アステラス製薬、武田薬品工業、キヤノン、住友精密などの主要企業が現地法人を置いています。


■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を図る目的で2006年2月  に開設されました。同在日事務所は、日本企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の産業、ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んでいます。


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