センドメール株式会社(本社:東京都港区、社長 末政 延浩)は、迷惑メール対策の有力な技術として普及が加速している送信ドメイン認証への対応が正しく行われているかどうかを簡単にチェックできるツールを開発し、誰でも無料で利用できるようWeb上に公開しました。
http://www.sendmail.co.jp/sa/spfcheck.html

今回公開したのは、送信ドメイン認証技術の方式として最も普及している「SPF(Sender Policy Frameworks)」の設定を確認できる「SPFレコードチェックツール」で、メールサーバ管理者は、ホスト情報とメールヘッダー情報を入力するだけで、正しく動作しているかどうかを確認することができます。
また、同ツールを、iPhone用アプリケーション「Sendmail IP Info.」として、5月1日  よりiTunes App Storeにて無料で提供開始しました。これにより、パソコンでメールサーバを設定しながらiPhoneで確認することもできます。
センドメールは、SPFと並ぶもう1つの送信ドメイン技術である「DKIM (DomainKeys Identified Mail)」用ツールも今後公開予定で、またAndroid端末など他のスマートフォン用のアプリケーションも提供予定です。


送信ドメイン認証技術は、日本でも、総務省ならびに業界関係者による積極的な取り組みにより、2007年頃から普及が促進されており、現在、jpドメインの40%が送信ドメイン認証に対応(※)しています。
中でも、SPFレコードを使う送信ドメイン認証は、大手ISPやケーブル会社をはじめとする多くのサービス事業者、Gmail、Yahoo!メールをはじめとするフリーメール(無料メール)サービス提供事業者が既に実装しています。また、携帯電話の3キャリアはすべて、携帯メールへの送信する情報提供者やメールサーバ管理者にSPFへの対応を呼びかけています。

このように送信ドメイン認証が普及する中で、SPFレコードを公開していてもSPFレコードの文法や設定にエラーがあり、正当なメールとして認証されないだけでなく、最悪の場合は不正なドメインとして排除されることもあり得ます。そこで、送信ドメイン認証技術の策定や標準化で当初から業界をリードしてきたセンドメールは、SPFレコードの設定を手軽にテストできるよう「SPFレコードチェックツール」を開発して公開しました。

センドメールは、メールサーバ「Mailstream Switch MTA」ですべての送信ドメイン認証技術をサポートし、セキュリティ管理基盤「Mailstream Manager」では、認証結果に基づく高度な処理を簡単に設定可能にするなど自社製品に送信ドメイン認証対応機能を実装する他、送信ドメイン認証システム構築のコンサルティングを提供していますが、チェックツールを幅広い利用者に公開することで、送信ドメイン認証のさらなる普及促進に寄与したいと考えています。



◆ 「SPFレコードチェックツール」の利用について
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センドメールのWebサイトから無料で利用できます。
http://www.sendmail.co.jp/sa/spfcheck.html

センドメールのWebサイトにアクセスし、チェックしたいメール送信元のIPアドレスとメールヘッダーを入力すると以下のいずれかのチェック結果が得られます。メールサーバの設定変更などにより、認証が行えなくなることがあるため、センドメールでは、定期的にチェックすることを推奨しています。
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pass :認証に成功した
permerror:送信元のSPFレコードの文法的な誤りなど永続的なエラーのため
      認証処理を実行できなかった
temperror:一時的な障害などにより、認証処理が失敗した
neutral :送信元が認証の成功・失敗について明確にしていない
softfail :認証に失敗したが、送信元は失敗と扱うべきではないとしている
hardfail :認証に失敗した
none :送信元においてSPFレコードが宣言されていない
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※SPFレコードの詳細は以下のSPF技術解説(インターネット協会/センドメール執筆)をご参照ください。
http://salt.iajapan.org/wpmu/anti_spam/admin/tech/explanation/spf/



◆ iPhone「Sendmail IP Info.」アプリケーションについて
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iPhone上のApp Store、およびiTunes App Store(itunes.com/appstore)から無料で入手できます。


・アプリケーション名:Sendmail IP Info.
・提供開始:2011年5月1日  
・カテゴリ:ビジネス
・サイズ :0.3MB
・対応言語:英語
・動作条件:iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.2 以降


◆ 送信ドメイン認証技術について
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従来のメール送受信の仕組みでは、送信者情報を詐称することが可能なため、多くの迷惑メールは送信者情報を詐称して送られています。送信ドメイン認証技術は、送信側/受信側の双方のメールサーバで導入することにより、電子メールの送信者情報のドメインが正規のものであるか検証できるようにする仕組みです。送信ドメイン認証技術を導入することで、送信者はドメインを詐称していない正当なメールである(なりすましメールではない)ことを宣言でき、受信者はメールの実際の送信元をドメイン単位で確認し、信頼できる送信元からのメールだけを受信するなどの対応が可能となります。また、正規の送信者を装って不正サイトへ誘導するフィッシングメール対策の効果も期待されます。送信ドメイン認証技術開発へのグローバルな取り組みは2004年頃から始まり、現在は、大きく分けて送信元のIPアドレスを認証に用いる「SPF」と、メールに電子署名を付与する「DKIM」の2種類があります。

※参考データ………………………………………

ISPの送信ドメイン認証実装状況 (2010年9月  /日本データ通信協会)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/auth/
携帯・PHS事業者の送信ドメイン認証実装状況 (2009年5月  /日本データ通信協会)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/auth/
フリーメールの送信ドメイン認証実装状況 (2010年6月  /日本データ通信協会)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/auth/
送信ドメイン認証技術の導入状況についての調査結果 (2010年7月  /総務省)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban08_02000047.html
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