東京都市大学(東京都世田谷区 学長:北澤 宏一)の工学部建築学科教授 小林茂雄研究室及びぼんぼり光環境計画株式会社(東京都新宿区 代表取締役:角舘 政英)では、2013年9月11日(水)  より10月2日(水)  までの期間、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市の未来商店街とその近隣の竹駒地区において、街灯設置による安心感や安全性を検証する照明社会実験を実施しています。

 本実験は、岩手県の陸前高田未来商店街や竹駒町地区周辺に街灯を設置することで、温かな人の気配をつくり安心感と防犯性を高めるとともに、夜間の津波発生時の避難経路の照射による安全性を検証するものです。期間中は学生が住民や商店主にアンケート調査を実施し、実験終了後には陸前高田市へ常設照明の設置にむけて提案を行います。なお、本実験は一般社団法人住総研の研究費助成金により実施されるもので、本研究室の学生6名、ぼんぼり光環境計画のスタッフ2名らが街灯を設置しました。

 仮設地域となる同地域では、これまで街灯が設置されていなく、夜間は辺り一帯が暗がりとなってしまうため、人気がなく不安感を与えたり、足元が見えにくく転倒の危険があったり、津波時の高台への避難路が見えないことなど、安全面に課題がありました。小林研究室では、昨年に釜石市内で同様の社会実験を行い、常設照明の設置へと協議している実績を踏まえ、同地域においても常設照明の設置の必要性を検証するため、同商店街にて照明社会実験を実施する運びとなりました。

 これまでも小林研究室では、「富山県五箇山相倉の合掌造り集落(世界遺産)ライトアップ」をはじめ、「築地本願寺キャンドルナイト」や、東京都市大学に隣接する商店街(ハッピーロード尾山台)の活性化を図る「温個灯新2012」などの取り組みを通じて、照明・色彩を中心とした環境心理学研究と都市・建物の視環境計画の研究を行っています。

 東京都市大学の小林茂雄研究室による陸前高田市の仮設商店街での照明社会実験の実施概要は、以下の通りです。

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東京都市大学 工学部建築学科 小林茂雄研究室

陸前高田市の仮設商店街や周辺地域で照明社会実験 実施概要

■期 間: 2013年9月11日(水)  ~10月2日(水)  予定 ※夜間に実施

■場 所: 岩手県陸前高田市 未来商店街(岩手県陸前高田市竹駒町字滝の里3-1)、竹駒町地区周辺

■趣 旨: 岩手県の陸前高田未来商店街や竹駒町地区周辺に街灯を設置し、温かな人の気配をつくり安心感と防犯性を高めるとともに、夜間の津波発生時の避難経路の照射による安全性を検証する社会実験

■照明社会実験内容:

○暗闇を無くして安心感を増幅: 通常の照明手法と比較し、省エネを実現
○歩行性能の確保: 夜間でも安全に歩行できるように、段差や障害物の認識化を図る
○人気をつくる: 人気を感じるあかりをつくり、防犯性の確保と景観上の魅力を増幅
○高台避難誘導: 常に高台方向の意識を得られ、地域全体に安心感を寄附
○散策したくなる街: 仮設店舗街などにて、均一な規則的な灯りでなく不規則な灯りを配置して人気を感じさせることで、より新たな発見を促し、人が散策したくなるような総合的な演出を図る

■参加学生: 東京都市大学 工学部建築学科教授 小林茂雄研究室 学生:6名他

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<参考リンク>
■東京都市大学 工学部 小林茂雄研究室
http://kobayashilab.net/

■陸前高田市竹駒地区・未来商店街周辺における照明実験
○照明実験の趣旨とスケッチ(PDF)
http://kobayashilab.net/event/2013/rikuzen/keikaku0902.pdf
○照明の配置と設置風景(PDF)
http://kobayashilab.net/event/2013/rikuzen/takata0912.pdf

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~本件に関するお問い合わせ先~

東京都市大学 工学部建築学科 教授 小林茂雄 TEL:(内線3010)

不在時は、東京都市大学 建築学科事務室(内線3000)

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👤 発行者について

東京都市大学(学校法人五島育英会)