2023年07月06日(木)  
アルファコンテンポラリーは、 2023 年 6 月より東京都港区の慶應義塾大学の三田キャンパスの東門の隣に構え、韓国を中心とした海外のアートシーンと日本のアートシーンを日本のみならず、世界に向けて発信して行く。

開館記念展示として韓国の現在と次のアートシーンを紹介する“Korean Contemporary Now and Next ”を展開する。

“Korean Contemporary Now" では、既に国際的な舞台で活躍している中堅アーティストによる韓国のアートシーンを紹介し、 “Korean Contemporary Next”では、 1980 年代生まれを中心とした新人気鋭による日韓のアートシーンを紹介する。

その初となる今回の展示「Korean Contemporary Now vol.1 イ ・ ウリム: 記憶と忘却の間」 (8月29日  まで)では、韓国出身の中堅作家であるイ・ウリムによる記憶と忘却の間 から生まれる想像力 がどのように作品に繰り広げられるかを披露する。


展示タイトル "記憶と忘却の間" は、アルゼンチンの小説家ボルヘス(Jorge Luis Borges 1899-1986)の有名な言葉, “想像力は、記憶と忘却の間で生まれる”から引用している。

ボルヘスは、私達の精神には、忘却という数多い穴が存在していて、私達は、想像力でこの穴を埋めることで、本来あった記憶を加工して行くと言う。

グローバルアートシーンで活躍しているイ・ウリムによる”記憶と忘却の間”から生まれる”想像力”がどのように作品に繰り広げられるかをご覧いただきたい。

イは、独創的な想像力で絶えずに新しい記憶を作り上げて来た。イは、写実的な技法で設定された森、湖などの現実的な空間に、夢を見ているような人や動物を配置して、現実と超現実の曖昧な境界を描き続けて来た。

この曖昧なテンションを維持した境界が、観る者を作品へ吸い込んで行く。

画面の中で一緒に置かれている人物と動物、物などのお互いに関連性のないように見える構図は、鑑賞者に本人だけの想像力と解釈を作り出す。この想像力で、私達は、私達の現実の記憶の穴を絶えずに埋めて行くのである。

また、青華白磁(李王朝後期に主流を成した陶磁器)の模様を2次元の絵画の中に取り入れる新しい試みも行ったいる。

この青華白磁の模様は、本来の3Dの感覚をより忠実に表現するために、レジンにて展開している。

3次元を2次元の絵画に取り入れ、さらに平面にレジンによる浮彫を取り入れ、2次元から3次元で展開しているところからも、常に新しい試みを行い続けているイ・ウリムの姿勢が伺える。



イ・ウリムは、韓国大丘にアトリエを構えて、作品活動を行っている。嶺南大学美術学部絵画科卒業、同大学一般大学院絵画科を卒業した。


韓国の若手の登竜門である"クムホ ヤング アーティスト" に選ばれ、クムホ美術館(ソウル 2006)、 カイスギャラリー(香港 2008), ピョウ ギャラリー(北京、ソウル 2009)、Gallery Bennett(ニュージャージー 2011)、ソウル国際金融フォーラム特別展(ソウル2013)、 Gallery Calaxy(ニューヨーク 2018)、大丘芸術発電所(大丘 2018), J+Gallery(ニューヨーク 2019),泗川美術館 泗川 2019)などで個展を開催し、 文化芸術会館 大丘2003,2004,2006)、中国国際歴史博物館(北京 2004)、ソウル市立美術館(ソウル 2004,2005)、セゾン文化芸術会館(ソウル 2005)、大韓民国青年ビエンナーレ(2006)、広州ビエンナーレ (広州 2006)、 藝術の殿堂 ハンガラム美術館(ソウル 2006)、抱川アジアビエンナーレ、 抱川 バンウォル アートホール(抱川 2007)、コリア アートセンター(釜山 2008)、藝術の殿堂 ハンガラム美術館 ソウル 2008), セゾン文化芸術会館 (ソウル 2010)、韓国プロ野球創団 30 周年記念展 ソウル、釜山 2011),ソウル美術館(ソウル 2016)、KANG CONTEMPORARY (ニューヨーク 2017)、大丘芸術発電所 (大丘 2018)などのグループ展と世界の主要アートフェアに参加した。

イ・ウリムの作品は、ソウル市立美術館、クムホ美術館、大丘美術館、ハナ銀行本社、国立現代美術館 美術銀行、ポラメ病院、ソウル大学病院、センプランス病院、韓国ヤクルト本社、93 人物美術館、カトリック大学病院、ホワイト ブロックアートセンターなど、韓国国内外の主要機関及び団体に所蔵されている。

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アルファ コンテンポラリー

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