個人出版レーベル「HS書架」から、衝撃的なタイトルで話題の現代怪奇ファンタジー『ネコ化男子の非日常』が刊行される。「ネコを丸呑みする高校生」というインパクト抜群のビジュアルイメージが象徴するように、本作は既存のジャンルの枠組みを超えた革新的な作品だ。

主人公・山音呼唱は「蓋のない」特異体質により、眠るたび御霊に身体を奪われてきた。孤独に苦しむ彼が選んだ解決策は、猫の妖怪との契約——自らの身体を「器」として差し出すことだった。この設定から生まれた『夜が来る。また「僕じゃない僕」が動き出す——。』というキャッチフレーズは、読者に強烈な印象を与える。

現代社会の裏側で繰り広げられる妖怪たちの世界と、等身大の高校生が抱える悩みを巧みに融合させた本作は、SNS世代の若者が直面する孤独感や居場所探しの課題を、妖怪という非日常的要素を通じて鮮やかに描き出している。転校先で出会った心優しい少女との交流が、主人公の人生を大きく変えていく展開は、読者の心を深く揺さぶることだろう。

特に注目すべきは、従来の学園ファンタジーとは一線を画す世界観の構築力。「人の想いが妖と化す」という独特な設定のもと、現代日本を舞台にした都市伝説的要素が違和感なく織り込まれている。

表紙イラストの印象的なビジュアルも相まって、書店での圧倒的な存在感を放つ本作は、ヤングアダルト小説の新たな可能性を示す意欲作として、幅広い読者層からの注目を集めることが期待される。


【商品情報】
書籍名: ネコ化男子の非日常（ねこかだんしのひにちじょう）
著者: 春紫苑（はるしおん）
装画・挿絵：陽杞（はるこ）
出版社: HS書架
発売日: 2025年9月14日  
価格: 1,650円（税込）
判型: B6判
ページ数: 約350ページ
ISBN: 978-4-910953-02-1
販売: Amazonほか