西新宿のヒルトン東京 地下1階に位置するフジギャラリー新宿では、2025年9月12日(金)  から10月19日(日)  まで、青木愛弓による個展「うたかたの景色」を開催いたします。

青木愛弓(1982―)は、心に浮かぶ断片的なイメージや情景を、美しく儚い景色へと再構築する画家です。自作のコラージュ素材を重ね、流れるような多彩な筆致で描かれた架空の景色は、透明感にあふれ、刻々と変化する中で切り取られた一瞬を表現しています。今回の展覧会では、タイトル「うたかたの景色」の通り、ゆっくりと意識して見つめなければ見過ごしてしまうような、四季折々の瞬間を詩情豊かに描いた作品を展示します。

代表作「水辺の記憶」シリーズをはじめ、青木の作品は濁りのない清澄な画面が魅力です。本展では、その儚くも美しい画風をさらに広げ、淀みや澱をも内包した新たな表現にも挑んでいます。



♦♦♦展覧会概要♦♦♦

展覧会名:青木愛弓「うたかたの景色」
会期  :2025年9月12日(金)  ~10月19日(日)  
開廊時間:10時 ~ 18時
休廊日 :月曜日、火曜日
会場  :フジギャラリー新宿(西新宿 ヒルトン東京 地下1階 32区画)


♦♦♦アーティスト・ステートメント♦♦♦

<うたかたの景色>
私の作品は、記憶をコラージュするように、心に浮かぶ断片的なイメージや情景を再構築して描いています。
水面に浮かぶ泡がはかなく消えゆくように、記憶もまた曖昧で、移ろいゆくもの。
私はその消え入りそうな透明感や、瞬間に集まっては消える記憶の欠片に、人間の深みや美しさを見出しています。
絵画制作とは、その儚い一瞬を永遠に作品の中に留める試みでもあります。
この「儚さ」は、決して悲観的な意味合いではありません。
それは日本人が古くから大切にしてきた「もののあはれ」に通じる、しみじみとした無常観であり、儚さのなかに宿る美しさそのものです。この独自の感性を、私の絵画を通して表現したいと考えています。

青木 愛弓


♦♦♦アーティストについて♦♦♦

青木愛弓(あおきあゆみ)

1982 東京都出身
2007 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2009 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程壁画第二研究領域修了
フジギャラリー新宿(東京)、B-gallery(東京)での個展のほか、
グループ展多数。
イタリアや中国での展覧会にも出品。
公共施設や個人邸でも多くの絵画作品が展示されている。