ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、ダスキン代理店最大手であり宅配水「クリクラ」や注文住宅「レオハウス」など暮らしに密着したサービスを提供する株式会社ナック(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 吉村 寛)が、プライベートクラウド環境におけるストレージ基盤の性能向上プロジェクトにおいて、ネットワールドが扱う「NetApp FAS2552A」を導入し、大幅な性能改善に成功したことを発表します。

ナックは、2012年に構築した自社プライベートクラウドのサーバ数が、当初の20台から90台に増えたことで、負荷の重い業務サーバのレスポンスが低下する、バッチ処理の時間が延びるといった問題が生じていたことから、I/O性能の向上を重視して見直しに着手しました。
オールフラッシュ製品も含めて数多くの製品を検討した結果、ストレージ搭載のSSDをリード/ライトキャッシュとして利用する「Flash Pool」により、性能要件とコスト要件を無理なく両立できるソリューションとして、NetApp社製ネットワークストレージ「NetApp FAS2552A」が選定されました。

新しいストレージ基盤では、キャッシュヒット率の高い業務の読み込み速度が約27倍、書き込み速度が約2倍にそれぞれ向上。
また、最新ストレージOS「cDOT8.3 (clustered Data ONTAP 8.3)」の機能により、ディスク実効容量が約4TB増加、「Flash Pool」領域が約2.5倍に改善されており、ストレージリソースを最大限に活用しています。 
※同一HW構成のcDOT8.2との比較

尚、導入前には、ネットワールドとNetApp社の支援による実機での事前検証が行われ、レスポンス、スループットの向上を実証していますが、この事前検証から本番環境の設計・構築まで、ネットワールドの支援サービスが高く評価されました。


◆ 導入の背景と選定ポイント
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ナックは、デリバリービジネスと住宅ビジネスの2つの事業領域において、安心・安全でおいしい飲料水を宅配する「クリクラ」、クリーンなオフィス/家庭環境を実現する「ダスキン」、注文住宅「レオハウス」、建築コンサルティングなどの多彩な事業を展開。近年ではM&Aも積極的に進めており、オフィス定期清掃や化粧品を中心とした通販事業などの分野にもビジネスを拡大しています。
同社は、業務の効率化のための柔軟なITインフラの実現やITコスト削減のために、2012年に自社プライベートクラウドを構築していますが、当初は約20台だったサーバが現在は約90台に増大し、これに伴い、クラウド用ストレージ基盤の容量やI/O性能が次第に逼迫し、負荷の重い業務サーバのレスポンスが低下する、バッチ処理の時間が延びるといった問題が生じてきました。そこで、一部の基幹システムが再構築のタイミングを迎えていたのを機に、クラウド用ストレージ基盤の改善に着手しました。

新ストレージの導入にあたっては、I/O性能の向上を重視し、10msec程度かかっていたVMwareの管理画面上の読み込み/書き込み待ちの時間をできるだけ短くすることを目指しました。また、グループ事業を支えるミッションクリティカルなシステムとしての安定稼動を維持できる高い信頼性と、コストパフォーマンスの高さも重視し、ネットワールドが提供する「NetApp FASシリーズ」を選定しました。
「NetApp FASシリーズ」は、ストレージ搭載のSSDをリード/ライトキャッシュとして利用できる「Flash Pool」が用意されているため、オールフラッシュ・ストレージと比較して低価格であり、性能要件とコスト要件を無理なく両立させることができます。
ネットワールドとNetApp社の支援により行った実機での事前検証では、レスポンスは最大約1/100、スループットは最大2倍に向上。読み込み/書き込み待ちの時間も従来の1/4~1/5に改善されることが実証されました。


◆ 導入成果
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2015年6月  より本稼動を開始した新ストレージ基盤には、デュアルコントローラモデルの「NetApp FAS2552A」を採用。約90台の仮想サーバの内、システム負荷の重い約40台の業務サーバを既存ストレージから移行しました。これにより、キャッシュヒット率の高い業務サーバでは、読み込み速度が約27倍、書き込み速度が約2倍にそれぞれ向上。同一データが参照される機会の少ない業務サーバでも、書き込み速度が約2.5倍に向上するなど、大きな成果が挙がりました。
ちなみに、既存のストレージ基盤は、他社製iSCSI対応スケールアウト型ストレージ7ノードで構成されていましたが、今回導入したNetAppはわずか2筐体4Uの構成であり、大幅な性能向上を実現しつつ、省スペース化・省電力化にも成功しています。

また、NetAppの最新OS「cDOT8.3 (clustered Data ONTAP 8.3)」により、ストレージリソースの有効活用を実現している点が注目されます。「cDOT8.3」は、ディスクパーティショニング技術によってディスク実効容量を増加させる「ADP(Advanced Drive Partitioning)」や、SSDの有効活用を実現する「SSD Storage Pool」などの機能を装備しており、前バージョンの「cDOT 8.2」と比較してディスク実効容量を約4TB増加、FlashPoolのキャッシュ領域も約2.5倍に増やすことができます。

さらに、今回のプロジェクトでは、バックアップ運用も改善しており、従来は既存ストレージとバックアップ用ストレージによるD2Dバックアップを行っていましたが、データのロックやI/O待ちによるタイムアウトなどで、バックアップの取得に失敗するケースがありました。新しいシステムでは、NetAppのVSC(Virtual Storage Console)機能を導入し、VMwareとの連携により静止点の取れたスナップショットをストレージ側に取得できる環境を実現しています。ナックは、今後、NetAppのクラウド連携機能も利用し、DRシステムの構築も進めていく予定です。