「思考の層―作家は、何に執着するのか。」
 
彼らは何に執着しているのか。 そして、その執着はどのようにして生まれたのか。
こだわりは、こだわり抜いたとき、クオリティとなってひとつの形を纏う。
 
何気なく自身の周囲に存在していた事物は、思考の構築によってある形を表し、それは、作家という内側と、社会という外側によって摩擦がおこり出現する構造を持っている。そして、そこには、変容し続ける彼らの時間が存在している。
 
また、表層に構築されたテクスチャーは、彼らのプロセスに内在する思考、技術の結果であり、現代という時間がそのプロセスを支えている。彼らは、時代を映し出す目を持ちながらも、それが歴史の蓄積によって初めて意味を持つことも知っている。
 
本グループ展の4名の作家は、作品の表面に特別な想いを持ち、それぞれが全く異なるプロセスで独自の世界観を提示している。彼らの持つ異なる表現媒体は、それぞれの獲得した経験の違い、つまり執着の違いに現れる。執着によって具現化されたクオリティの伴った表現は、彼らの持つ「思考の層」の一部と言える。

企画キュレーター S+N laboratory 西園政史